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インドで資金調達|外国企業が可能な資金調達の方法

日系企業が、インドで法人を設立してビジネスを開始しようとしたとき、当面の運営資金として、日本本社などからの資金調達は必至です。そこで今回は、日系企業などの外国法人がインドにおいてビジネスを行う際に可能な資金調達の方法をご紹介します。

 

インドにおける外国企業の資金調達概要

 

それでは早速、日本企業を含む外国会社がインドで行える資金調達手段には、大きく分けて下記の二つがあります。

インド 資金調達

インドにおける資金調達:増資

増資とは、返済不要の資本増加による資金調達の方法を言います。主に株式発行や社債の発行を指しており、具体的には、以下3つが挙げられます。

  1. 普通株式発行
  2. 全額強制転換条件付優先株式発行(CCPs)
  3. 全額強制転換条件付社債発行(CCDs)

 

全額強制転換条件付とは、一定の条件が成就した際、会社の決定によって普通株式に転換する点が条項で含まれている事を意味します。通常の資金調達ではなく、一部条件をつけた上で資金調達をする事も可能です。


なお、外国企業が増資・借入をどういった判断で決めるべきかについては「インド資金調達|増資と借入のメリット・デメリットとは」にて解説しています。



ここからは、在インド外国企業が利用することの多い増資方法として、普通株式発行の手続きについてご説明していきます。


普通株式発行の手続き

【STEP1】授権資本枠の確認
インドは授権資本制度で、定款で定めた株式数の範囲内であれば、取締役会の判断で新株発行が可能です。授権資本枠の変更が必要となる場合は株主総会の特別決議にて定款を変更する必要がありますので、まずは授権資本枠の確認を行い、必要であれば株主総会を開催します。


【STEP2】株価評価
インドで新規株式発行や譲渡を行う場合は外国為替管理法に基づき、Chartered Accountant,SEBI registered Merchant Bankerによって国際的に認められた価格設定方法を用いて認証される必要があります。


【STEP3】取締役会開催
取締役会の招集を行い、「株主割当」「私募」の決議を行います。


【STEP4】資本金送金
ルピー建て金額を指定した上で通常の銀行ルートで資本金送金を行います。


【STEP5】インド準備銀行への報告
着金後は速やかインド準備銀行(RBI)への報告が必要となります。銀行よりFIRCと呼ばれる証明書を発行してもらい、それを添付した報告書を提出します。


【STEP6】取締役会開催
取締役会の招集を行い、「株式割当」の決議を行います。


【STEP7】会社登記局への報告
株式割当後30日以内に株式割当の報告を会社登記局(ROC)へ行います。


【STEP8】インド準備銀行への報告
株式割当後30日以内に株式割当の報告をインド準備銀行(RBI)へ行います。


【STEP9】株式証明書の発行
株式証明書を発行します。


その他調達である、全額強制転換条件付優先株式発行(CCPs)、全額強制転換条件付社債発行(CCDs)をご検討の会社様は、お気軽にご相談ください。


なお、外国企業が増資するメリット・デメリットについては、「インドで資金調達|増資と借入のメリット・デメリットとは」にて詳しく解説しています。


インドにおける資金調達:借入

続いて、借入についてです。借入とは、返済義務のある負債増加による資金調達の方法を言います。


具体的には、以下3つが挙げられます。

  1. 親子ローン/対外商業借入(ECB)
  2. インドルピー建て普通社債発行(RDBs)
  3. 上場非転換普通社債発行(NCDs)

 

株式発行や借入の選択肢の他に、社債発行による資金調達も選択する事が可能です。


ここからは、外国企業が利用することの多い増資方法として、親子ローン/対外商業借入(ECB)の手続きについてご説明していきます。


親子ローン/対外商業借入(ECB)の手続き

【STEP1】借入条件の整理
借入期間、金利、借入金額等の決定を行います。外国為替管理法の規制によって上限下限が設定されているものもあるので確認が必要です。


【STEP2】借入契約書の作成
借入条件を基に契約書を作成し、締結します。


【STEP3】借入登録番号の取得
契約書署名日より7日以内に、Form-ECBと呼ばれる申請書にて、AD銀行-Authorized Dealer Bank-を通じインド準備銀行より借入登録番号を申請します。Form-ECBはChartered AccountantもしくはCompany Secretaryによる証明が必要です。

※借入登録番号取得申請情報は、インド準備銀行HP上に公開されます。


【STEP4】借入金送金
借入登録番号が取得出来れば、借入金送金が可能となります。通常の銀行ルートにて借入金送金を行います。


【STEP5】借入後の報告
借入後は毎月翌月7日までに、Form-ECB2と呼ばれる申請書にて、借入残高や返済状況の報告を行う必要があります。


その他の借り入れ方法である。インドルピー建て普通社債発行(RDBs)、上場非転換普通社債発行(NCDs)にご興味のある方、検討をされている方でお手続き方法や詳細についてご不明点がある場合はお気軽にご相談ください。



2019年1月にECB規制の緩和が行われました。今まで製造業以外の企業は、原則ECBという手段は取る事は出来ず、増資によって資本金が膨らんでしまっていたのですが、この規制緩和によって外資規制対象企業でなければ、サービス等の製造業以外の業種でもECBを受ける事が可能となりました。

詳細については、「2019年1月アップデート|親子ローン/対外商業借入(ECB)の規制緩和と、外貨建て・ルピー建てECB規制」にて解説していますので、合わせてお読みください。




資金調達の選択肢として「借入」を選ぶのか「増資」を選ぶのかを意思決定頂くには、手続きやメリットデメリットを整理して検討いただく事ももちろんですが、自社の状況や将来的な展望も含めて検討していく必要があります。

インド法人をどのようにしていきたいか等を洗い出して最適な選択をして頂ければと思います。また、駐在員様は任期があると思いますので、何故その資金調達方法を選択されたかを次の駐在員も確認出来るように形に残しておいて頂けると良いかと思います。

古東 翔二朗(インド法人責任者)

税理士法人日本経営(現 日本経営ウィル税理士法人)に入社後、主に税務顧問・財務コンサルティング業務に従事し、2016年よりタイの提携事務所に2年間出向。日系企業の進出支援や記帳代行サービス、保険業務の日本人コーディネーター業務を行う。 2018年11月よりインド(デリー/グルガオン)へ赴任。

 

【免責事項】 本記事でご提供するアドバイス及び情報等は、記事作成時点で私どもが把握している事実及び情報、法律等に基づいています。また、本記事内でご紹介させていただいた内容のうち、法律・制度に関するものは、一般的な内容を分かりやすく解説したものです。貴殿の実行及び意思決定等につきまして、弊社は助言の範囲を超えるものではないことをあらかじめご了承ください。

インド 会計事務所

 

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